【初心者必見】着物を自分で着付けする時の着方を解説|着付けにかかる時間や必要なものも紹介
「着物を自分で着てみたいけれど、何から始めればいいのか分からない」とハードルを高く感じていませんか?日本の伝統美である着物は、基本のルールと手順さえ押さえれば、初心者の方でも自分で綺麗に着こなすことができます。この記事では、着付けに必要なアイテムのリストから、前日までの下準備、女性編・男性編それぞれの具体的な着付けステップまでをプロの視点で徹底解説します。この記事を読めば、着付けにかかる時間や必要な小物の知識が身につき、当日慌てることなく和装を楽しめるようになりますよ。なお、より格式高い「振袖の着付け」について詳しく知りたい方は、こちらの記事(振袖の着付けの重要ポイントと必要なもの)も合わせて参考にしてくださいね。
初心者でも安心!自分で着物を着付ける前に準備すべきこと
着物の着付けを成功させるための最大の鍵は、実は「着る前の準備」にあります。どれだけ着付けの手順を暗記していても、途中で小物が足りなくなったり、着物に深いシワが入っていたりすると、途端に作業がストップしてしまい、仕上がりの美しさも半減してしまいます。特に慣れないうちは、着付けだけで1時間以上かかってしまうことも珍しくありません。当日の朝に慌ててストレスを感じないためにも、事前の準備を万全にしておくことが、スムーズで快適な着付けへの第一歩です。これからご紹介する必要なものリストや下準備のコツをチェックして、心の余裕を持って当日を迎えましょう。
着物から小物まで!着付けに必要なものリスト
着付けには、洋服とは異なり多くの専門的な和装小道具を使用します。直前になって「あれがない!」とパニックにならないよう、あらかじめ一式を揃えておきましょう。ここでは、着付けに絶対欠かせない「必須アイテム」と、初心者のお悩みを解決してくれる「あると便利なサポートアイテム」を分かりやすくテーブルにまとめました。
着物から小物まで!着付けに必要なものリスト
| 分類 | アイテム名 | 役割・備考 |
|---|---|---|
| 必須アイテム | 着物・帯 | 主役となる和装。季節や目的に合わせた柄を選びます。 |
| 必須アイテム | 長襦袢(ながじゅばん) | 着物の下に着る和装用下着。衿元を綺麗に見せる役割 |
| 必須アイテム | 肌着(肌襦袢・裾よけ) | 汗を吸い取り、着物の皮脂汚れを防ぐためのアンダーウェア。 |
| 必須アイテム | 腰紐(こしひも)・3〜4本 | 着物の丈を固定し、長襦袢や帯を留めるための必須の紐。 |
| 必須アイテム | 伊達締め(だてじめ)・2本 | 衿元の合わせを安定させ、おはしょりを平らに整える平たい紐。 |
| 必須アイテム | 帯板(おびいた) | 帯の前面に入れて、シワを防ぎパリッと美しく見せる板。 |
| 必須アイテム | 足袋(たび) | 和装用の靴下。着付けの一番最初に履くのが鉄則。 |
| 便利アイテム | 補正用タオル(3〜4枚) | 凹凸のある体型を寸胴な円筒形に整え、着崩れを防ぐもの。 |
| 便利アイテム | コーリンベルト | 衿の合わせをクリップで固定し、胸元のたるみを防ぐゴムベルト。 |
| 便利アイテム | 着付け用クリップ | 長襦袢と着物の衿を一時的に固定し、ズレを防ぐクリップ。 |
必須アイテムはどれが欠けても着付けが完成しません。便利なコーリンベルトやクリップは、手の動きを最小限にしてくれるため、特に初心者の方は用意しておくことを強くおすすめします。
着物を綺麗に着るための下準備(風通し・半衿付けなど)
着付け当日の作業を楽にし、仕上がりをプロ級にするためには、前日までに終わらせておくべき「3つの下準備」があります。1つ目は「着物の風通し(陰干し)」です。タンスに眠っていた着物は畳みシワや湿気を含んでいることが多いため、前日に対象の着物を和装ハンガーに掛け、直射日光の当たらない部屋でシワを伸ばしておきましょう。2つ目は「長襦袢への半衿(はんえり)付け」です。半衿は顔周りの印象を決める重要なパーツですが、手縫いが必要なため当日やろうとすると大幅なタイムロスになります。3つ目は「衿芯(えりしん)の挿入」です。長襦袢の衿ポケットにプラスチック製の衿芯をあらかじめ通しておきます。初心者が当日慌てる原因の大半はこれらを怠ることにあるため、事前の準備を忘れないでくださいね。
ヘアメイクと着付け、どちらを先にするのが正解?
「当日は髪型をセットしてから着物を着るべき?それとも着てから髪を整えるべき?」という疑問に対し、基本的には「ヘアセット・メイクを先に行う」のが正解です。その理由は大きく3つあります。1つ目は、着物を汚さないためです。着付け後にメイクをすると、ファンデーションの粉やリップが大切な着物に飛んで汚れる原因になります。2つ目は、髪型がセットしにくくなるためです。着物を着ると身体が引き締まり、腕を上に上げにくくヘアセットがしづらくなります。3つ目は、着崩れを防ぐためです。腕を無理に上げ下げするヘアセットのアクションは、せっかく綺麗に仕上げた衿元を緩ませ、着崩れの原因になります。そのため、前開きの服を着てヘアメイクを終わらせてから着付けに臨みましょう。
自分でできる着物の着付け・着方の基本手順【女性編】
ここからは、いよいよ実践編として、女性の一般的な着物の着付け手順を順を追って解説していきます。全体の流れとしては、
【肌着の着用】→【体型補正】→【長襦袢の着用】→【着物を羽織る・整える】→【帯を結ぶ】
という5つのステップで解説します。最初は手順が多くて難しく感じるかもしれませんが、それぞれのパートの役割を意識しながら進めると、スムーズに身体が動くようになりますよ。
肌着の着用と美しい体型を作る「補正」
着付けのスタートであり、最も重要なのが「足袋を一番最初に履くこと」と「体型補正」です。着物を着終わった後に前かがみになって足袋を履しようとすると、おはしょりがシワになり、衿元がガバッと開いて確実に着崩れします。必ず、下着をつける前の真っ新な状態で足袋を履いておきましょう。足袋を履いたら肌着を着用し、次にタオルを使って身体の凹凸を埋める「補正」を行います。洋服はメリハリ体型が美しいとされますが、着物は「凹凸のないフラットな円筒形(寸胴体型)」が最も美しく、かつ着崩れしない理想の形です。プロの着物レンタル店が持つ専門知識として、特に「鎖骨のくぼみ」「みぞおち」「腰のくぼみ」の3箇所にタオルを当てて平らにしていくのがコツです。この補正によって紐が体に固定され、1日中動いても絶対にズレない頑丈な土土台が完成します。
長襦袢の着方と「衣紋(えもん)の抜き方」
土台ができたら、次に着物のインナーである長襦袢を着用します。長襦袢の役割は、着物の衿元を綺麗にキープし、うなじを美しく見せることにあります。まず長襦袢を肩に羽織ったら、左右の衿先を合わせて持ち、背中の中心にある縫い目(背縫い)が背骨の真ん中にまっすぐ通るように位置を合わせます。ここで重要になるのが、女性の和装美の象徴である「衣紋(えもん)の抜き加減」です。衣紋を抜くとは、長襦袢の衿の後ろを下に引き下げて、こぶし1個分ほどの隙間を空けることを指します。レンタル店ならではの専門的なアドバイスとしては、初心者は衿を合わせる段階で衣紋が前に詰まってしまいがちなので、胸元で衿を合わせる前に、背中心の裾を一度真下にグッと引っ張って固定する感覚を持つと上手くいきます。衣紋が決まったら腰紐を締め、伊達締めを使って衿合わせをホールドします。
着物を羽織る〜おはしょりの整え方
いよいよ主役である着物を羽織るステップです。着物を肩に掛けたら、袖に手を通し、まずは長襦袢の時と同様に背縫いをしっかりと中心に合わせます。次に、両手の衿を持って引き上げ、床からすれすれの長さに裾丈(すそたけ)を決定します。このとき、前合わせは「右前(右側の衿を先に体に合わせ、左側を上に重ねる)」にするのが絶対のルールです。裾の位置が決まったら、腰骨のやや上の位置で腰紐をしっかりと強めに結びます。この紐が着物の全重量を支えるため、緩まないように締めましょう。紐を結んだら、身八つ口から両手を入れ、前後のおはしょりをトントンと叩いて平らに整えます。プロの技としては、おはしょりがモコモコと膨らまないよう、内側に余った布を綺麗に上に折り上げ、伊達締めを上からスッと締めて一枚のフラットな板のように落ち着かせるのが、すっきりとしたお腹周りを作る秘密です。
基本となる帯の結び方(お太鼓結びなど)
着付けの最終仕上げは帯結びです。最も基本的で、あらゆる着物に合わせられる代表的な結び方が「お太鼓(おたいこ)結び」です。初心者の方が独学で挑戦する場合、最初から完璧な手結びをしようとすると非常に複雑で挫折しやすいため、ここでは全体の流れやコツを中心に解説します。まず、帯を巻く前に「帯板」をしっかりと仕込んでおくことで、前帯にシワが寄るのを防ぎます。帯を胴に2周巻いて形を作ったら、四角いお太鼓の山を形作るために「帯枕(おびまくら)」を使用します。この帯枕を背中の高い位置にぐっと乗せ、紐を胸の前でキツめに結びのが、後ろ姿を凛と美しく見せる最大のポイントです。最後に、帯枕の紐を隠すように「帯揚げ」を綺麗に畳んで結び、帯の真ん中に「帯締め」を通して後ろで固定します。小物の使い方を理解すれば、初心者でも形を維持しやすくなりますよ。
男性向け着物の着付けと必要なもの【男性編】
最近では浅草や京都の街を格好良く着物で歩く男性が非常に増えています。「男の着付けって難しそう」と感じるかもしれませんが、実は男性の着付けは、女性の着付けに比べて圧倒的に手順がシンプルで、ハードルがとても低いです。女性のように長い丈を腰で折る必要がなく、洋服のガウンを羽織るような感覚に近いため、初心者でもコツさえ掴めば15分程度でマスターすることができます。必要なアイテムも、男性用着物、角帯(かくおび)、長襦袢、肌着、腰紐1〜2本、足袋だけで完結します。まずは気負わずに、男性ならではの粋な着こなしのルールを学んでいきましょう。
男性の着付け手順と女性との違い
男性の着付けをスムーズに行うためには、女性の着付けとの「3つの決定的な違い」を明確に理解しておくことが重要です。1つ目は、「おはしょりを作らない(対丈:ついたけ)」という点です。男性の着物は最初から本人の身長に合わせたジャストサイズで仕立てられているため、腰で丈を調整するおはしょりがなく、羽織った裾の長さがそのまま仕上がりになります。2つ目は、「衣紋(えもん)を抜かない」ことです。女性とうつむき加減は違い、首元にぴったりと衿を沿わせ、後ろも隙間を作らずにピシッと詰めて着るのが男らしさの基本です。3つ目は、「帯を結ぶ位置」です。女性は高い位置で帯を締めますが、男性は「腰骨の低い位置、お腹の下」で帯を締めます。低くドッシリと結ぶことで、男性特有の渋くて格好良い和装シルエットが完成します。
男性におすすめの帯結び(貝の口など)
男性が着物を着る際、使用するのは「角帯(かくおび)」と呼ばれる細めの帯です。この角帯を使った代表的で、初心者外でも簡単にできる結び方が「貝の口(かいのくち)」です。結び方の概要としては、帯の端(手)を二つ折りにして長さを取り、胴に3周ほど巻きつけた後、残りのタレと手を交差させて、文字通り貝の口のような平たい結び目を作ります。綺麗に仕上げるためのトレンドのコツとしては、結び目を真後ろではなく、「右斜め後ろ」に少しずらすことです。アシンメトリーに配置することで、こなれた職人のような小粋な雰囲気を演出できます。男性の帯結びは、この貝の口さえ覚えておけば、普段着の着物から夏の浴衣まで全てに対応できるため、まずはこの結び方を徹底的に練習してみるのがおすすめです。
1日中綺麗を保つ!着崩れ防止と直し方のコツ
衿元や胸元がたるんできたときの対処法
歩いているうちに、だんだんと首元や胸の衿合わせが緩んでパカパカとたるんできてしまうのは、和装で最も多いトラブルの一つです。これを直すための具体的なアクションは以下の通りです。
①まず、身八つ口(脇の下にある着物の開いた穴)から、左手をお着物の内側にそっと差し込みます。
②そして、内側にある長襦袢、または着物の合わせの「下前(右側の衿先)」を掴み、斜め下に向かってグッと優しく引っ張ります。
③次に、右手で外側に見えている「上前(左側の衿先)」の布地を、おはしょりの下から下方向へと引き下げます。
④仕上げに、余ってたるんだ胸元の布を、帯の上線に沿って左右の脇の下へと押し込み、シワを後ろへと逃がしてあげれば、一瞬で胸元がピシッと引き締まり、着たてのような美しいVラインが復活します。
おはしょりの乱れや, 裾が下がってきた場合の直し方
階段を上り下りしたり、大股で歩いたりしていると、腰紐がズレて着物の裾がずるずると床に引きずりそうになったり、おはしょりのラインが斜めに崩れてきたりすることがあります。そんな時の劇的対処法はこちらです。裾が下がってきたときは、おはしょりのめくった内側にある「腰紐」を探します。下がってしまった分の布地を両手で均等に持ち上げ、腰紐の上に乗せるようにして、たるみを上へと引き上げてください。引き上げた余分な布は、おはしょりの内側に綺麗に折り込んで隠します。その後、おはしょりの下線を両手でピッと左右に引っ張り、まっすぐな水平のラインになるように整えます。最後に、背中側の余った布も脇に寄せてすっきりとさせれば、歩きやすさもおはしょりの美しさも100%元通りになりますよ。
着物の着方をマスターして和装を楽しもう
いかがでしたでしょうか。着物の着付けは、洋服に比べると小物の数が多く、最初は手順の多さに圧倒されてしまうかもしれません。しかし、一つひとつのプロセスには「体型を平らにする」「衿を固定する」といった明確な理由があります。最初は動画を見ながらでも、何度か繰り返し練習を重ねていくうちに、身体が自然と紐の加減や布の扱い方を覚え、必ず1人で綺麗に着られるようになります。手順は多いですが、何度か練習すれば必ず着られるようになるというポジティブな気持ちを持って、ぜひ和装の世界を楽しんでくださいね!自分で着付けた着物での散策は、いつもの景色をガラリと変えてくれる特別な体験になります。
着付けが不安なら浅草・京都の着物レンタル「江戸和装工房 雅」へ
「記事を読んだけど、やっぱり自分で小物を全部揃えるのは大変そう…」「せっかくの旅行だから、失敗せずに完璧に綺麗な姿で浅草や京都の街を歩いたい!」と不安に感じた方は、ぜひ私たち「江戸和装工房 雅」にお任せください!当店なら、最新トレンドのレース着物やレトロモダンなデザインから、王道の古典柄まで圧倒的な品揃え。もちろん、着付けに必要な小物はすべてプランに含まれているため、【手ぶらで来店】するだけでOKです。第一線で活躍するプロの着付け師が、あなたの魅力を最大限に引き出し、1日中動いても崩れない洗練された和装姿をお作りします。WEBからの事前予約でお得になるお手軽着物プランや、大切な人と特別な思い出を残せるカップルヘアセットプランなど、豊富なプランをご用意して、皆さまのご来店を心よりお待ちしております!


















